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<アルファ保健室だより>vol.25

アルファエスアイの角本です。

私たちの仕事は、様々な人の困りごとを聞くことが多くあります。

けれど、聞くだけでアドバイスも意見も言わないことがほとんどです。

 

なぜアドバイスをしないのか、理由を書いてみます。

 

子供のころの話です。

夏休みには兵庫の母の実家に帰省する。

それが我が家の夏のルーティンでした。

 

相生という小さな町の寺が母の実家で

そこに1か月、子供は滞在し

朝昼晩のお経にあうことが、課せられていました。

 

お経の後は、祖父が仏様(仏教)の話をしてくれるのですが

正座でそれを聞くわけですから、ツラい、ツラい。

そんな中、弟たちが逃げ出したとしても

長女の私は祖父のご機嫌を気にするわけで、我慢、我慢。

 

・・・お経も、説法もにこにこ我慢、我慢。

 

ある日、祖父が弟たちに聞きます。

『なぜ、途中で逃げ出すのか』

弟1は言います。

『正座が苦手です。』

弟2は言います。

『話の意味がわかりません。』

 

祖父は私に聞きます。

『みかは、正座がつらくないか、話は理解できるのか。』

 

私は、答えることなく

弟たちのわがままと、祖父からの評価を気にしている自分に

気づくこともなく、正直に答える必要性も感じていませんでした。

 

その時の説法が

『苦を明らかにすると滅諦する』

(苦しいことを、明確にすると消えていく)

 

という話。

———————————-

逃げるのではなく

避けるでなく

我慢するのでなく

現実をしっかり話したり書いたりすること。

 

そして、それに善悪の気持ちを載せないこと。

 

そうすると仏様が魔法で消してくれる。

———————————–

 

大人になってみれば

仏様が消してくれるという説明は、

これ以上を説明しても理解が追い付かない年齢で

あったので『はしょった(省略した)』のだとわかりますが

 

それから弟たちのカミングアウトで

お経にあうのは朝だけとなって

正座できないときは、足を崩してもよくなりました。

けれど、目上の人が話していることは何かの役に立つはずと

意味が分からない場合は、食事の時に確認するルールに変更。

 

『明らかにしたら、滅諦(消えた)ね』

と得意げにいう弟たちを苦々しく思っていた子供時代。

 

あれから私は、

明らかにすれば仏様が消してくれるのだと実は信じています。

・・・といいつつ長女体質。

苦は誰にも話さないし自分で負う。

だからこそ、子供のころから『苦』をぶつぶつと

独り言のように、仏様に話すように自分に話します。

 

案外、消えます♪

 

苦しいことは、明らかにしましょう。

頭の中のままであれば、発酵し、増長し、肥大します。

事実が感情というもう一人の自分に着色されないうちに

 

つらいことは書いてみてください。

書いているうちに、頭が整理出来たり

自分や妙案に気づくこともあります。

 

我慢は誰の得にもならない自己満足だと祖父は言います。

そう我の慢心なのです。

慢心だらけの私には

『苦しみは成長の種であると分かれば大人』と言っていた祖父が

いつも心の中にいる。

 

だれかを心の中に置くことも、よいかもしれません。

 

それでも、なかなか「やる気」がでないときは、

アルファエスアイの「心の保健室」いかがでしょうか。

 

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メールの方は、hokenshitsu@asti-g.com

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